スペインでは、難しい"孤独"
スペイン人は、散歩などの習慣があって、外で過ごす時間が多いので、みんな、おおっぴらで
心が開いている人が、大部分だ。多くの人が、きわめて社交的だ。なんか、ザックばらんで、話し
易い人が、大部分だ。道の真ん中で、立ち話をしている人を、頻繁(ひんぱん)にみかける。
みんな、気軽に話し掛ける。話が好きなのだ。自分の事を話したくて、むずむずしている感じ。
自分を表現したい欲求が一杯なのだろう。社会が、普段着の感じだ。人間臭いというか。
日本人もそうなのかも知れないが、なんか、周りの目を気にして、自分を表現するのを遠慮して
いるようだ。自分を縮めて生きている感じ。自分が閉じている人もいるようだ。自分の事や、
感情を表すのを、慣れていない感じだ。自分の感情を押し殺して、自分を抑えて、だまって生きている
人が多い。あんまり自分の事を、べらべら喋るのは、なんか はしたないとされてしまう。じゃんじゃん
話すことも、下品だと観られてしまう。自分の事を相手にきちんと話して伝える訓練もされていない。
以心伝心で、話すことを、なんかケチっているような雰囲気。話し合うことを、節約や、ケチケチ
いているよう。だから 礼儀ばかりを優先して、話し合う 通じ合い(コミュニケイション)を軽視している。
日本人は、通じ合い(コミュニケイション)不足、通じ合いの"飢餓"があるのではないかと思う。
みんな遠慮して、自分が本当は何を考えているのか、何を感じているのか、きちんと、相手に
話さないので、みんな、行儀は良いが、お互いに、いったい何を考えているのか分からない。
もっと日本人は、自分をさらけ出して、きちんと、お互いの"通じ合い"をしっかりとしないと
いけないと思う。だから 日本人社会は、ばらばらの個人の集団になってしまったのではないか。
ばらばらの孤独な群衆になってしまったのではないか。もうちょっと、きちんと お互いの
考えや感情の通じ合いをしてほしい。家族でも、お互いが何を考えて生活しているのか、ほとんど
解っていないのではと思う。自分を相手にさらけ出すのは、ちょっと億劫だと思う人が多いだろう。
自分を剥き出しにするのは、ちょっと勇気が要るかもしれない。でも、そうしないと本当の友達は
出来ないのではないか。本当の人のつながりは、でき無いのではないか。形式的な、表面的な
人間関係が、もう、日本では、限界に来ているのではないか。人びとが、てんでばらばらに崩壊
しているのではないか。それが、日本人の孤独をさらに強めているのではないか。"孤独"を脱出
するためには、きちんと自分を出して、相手に伝える習慣を身に付ける必要があると思う。
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