2009年12月10日木曜日

あなたは、ここに住んでいて幸せですか?

2009年12月08日水曜日 16:28 最低気温10'Cー12'C 最高気温16'Cー18'C BARCELONAからペルー人の知り合いの経済学民(大学経済学部卒業)で、スペインのバルセロナとマドリッドに数年ずつ住み、ドイツに十年位住んでた友人が、ドイツでエコノミスト(経済学民)として、扱き働くのに嫌気がさして、ペルーに戻って家を買ったけれども、仕事がないので、またドイツにもどって働いていたけれど、時々スペインのバルセロナ県のこの街に戻ってくる。この間また戻ってきて、俺に"おまえさんは、ここに住んでいて幸せか?"と聞いてきた。彼はいつも恋をしている。何人も恋人を作っては、どうなったかは知らないが。いつも恋を追いかけているロマンチストの男が、がちがちの金儲けの経済学民をしているのは、さぞつらいことだろう。しかも日本人以上に規則にうるさいドイツ人社会に住むのは、かなりきつい。規則規則で、息が詰まるだろう。 さておれは、ここ(スペイン)に住んでいて幸せか? すぐにも、"はい、幸せです"と答えた。理由は、いろいろある。まずスペインの地中海岸は、天気が良い。1年のうち、約300日くらいは、晴れている。天候がそこの住民に与える影響は大きい。天気が良い日が多いと、精神も晴れてくる?ここで天気が悪い日があると、憂鬱になる。いつも晴れているのが当たり前だから。天気が良いと屋外で過ごす時間が多くなり、表にいる時間が多いとひとは、開放的、社交的になる。スペインでは、パセオ(PASEO)と呼ばれる"散歩"の習慣がある。海岸には必ず散歩するためのPASEO MARITIMOと呼ばれる海岸散歩道、海岸遊歩道がある。食事後や、休みの日には、ほとんどの人が散歩に出かける。 スペインは、多民族国家だ。ここは、バルセロナを中心とするカタラン語を話すカタルウニャ州(国)、スペイン北部は、バスク語を話すバスク州(地方)、ポルトガル北部のサンチャゴ=デ=コンポステラを中心とするガルシア語を話すガルシア州(地方)、スペイン南部の気質がアフリカ人のような?陽気で楽天主義のアンダルシア州(地方)、スペイン中央部のいわゆるスペイン語と呼ばれているカステェリャ語を話すカステェリャ地方がある。日本から見るとスペインは、スペインごを話すひとつの国ように見えるけど、実際は、それぞれ全く違った言語を話すスペイン合州国のようだ。言葉もかなり違うから、習慣や、文化(行動様式)もかなり違う。スペインは、いろいろの言語や習慣や文化を持った連合国家だ。だから多様性をお互いに認めざるを得ない。だから人びとは個性的な人が多い。奇人や偏人や変人や天才や気狂いや気違いや非正常人や偏窟人間が多い。まるで人間動物園を見ているようだ。だから日本に住みづらい個性的な日本人には、スペインは住み心地がよい。みんな個性をむき出して生きているようだ。自分を押し出して生きている。たぶんスペインは、ヨーロッパ大陸と地続きだから、生存競争が激しいから、自分をむき出して生ていかないと、周りにまけてしまうだろう。 スペインは、1999年頃から外国人労働者、いわゆる移民がじわじわと増え続けている。初めは対岸のアフリカ大陸のモロッコからたくさんの出稼ぎ労働者がやって来た。モロッコの賃金はスペインの十分の一だ。モロッコ人にしたら、失業率が大きくて賃金の安い自分の国より、すぐ向こう岸の賃金の10倍のヨーロッパのスペインのほうが魅力的だ。仕事が見つかれば、金儲けが出来る。だからスペインには、たくさんのモロッコ人が住んでいる。以前はモロッコ人は、旅券(パスポート)を持ってさえいれば、査証(ビザ)なしで自由にスペインに入国できた。が、スペインが欧州連合(EEC)に加盟してから、モロッコからのヨーロッパへの移民労働者の流入を防ぐために、欧州連合から圧力をかけられて、スペイン政府はスペインに入国しようとするモロッコ人に、査証(ビザ)を要求するようになった。そして、ジブラルタル海峡を漁船で渡って、スペインに密入国するもぐり入国が激増した。荒波に呑まれて、途中で転覆して、遭難死する移民があとをたたない。モロッコ人ばかりでなく、西アフリカのセネガルやガンビアやギニア=コナクリやリベリアやシエラ=レオネやコート=ジ=ボアールやガーナやトーゴやベニンなどからの出稼ぎ労働者がモロッコ経由でヨーロッパのスペインに向かって密入国するために、モロッコを目指してやってくる。 べつのニジェールからリビアを経由して、イタリアへ密入国する経路もある。リビアからイタリアへ漁船で密入国する船が跡を立たない。 別に旧スペインの植民地のみなみアメリカから飛行機でスペインに入国して、そのまま住みついて働いてしまう移民も増えている。南米の国々はスペインを訪れるのに、査証(ビザ)はいらないから、親戚などに金を借りてお金を掻き集めて高いスペインまでの航空券を買って、飛行機でスペインに入国する。それでそのまま仕事を見つけて働いてしまう。スペインは、フランスやドイツのようには、労働検査が厳しくはないから、ヤミ労働で仕事を見つけるのはあんがいむずかしはくない。とくに観光業の食楽店(レストラン)や旅館(ホテル)などでは、闇で働いている外国人労働者が多い。それに何年か前にヤミ労働の外国人労働者の一斉合法化があって、かなりの外国人労働者(移民)が、合法化した。それが引き金になって、ますます外国人労働者がスペインを目指すようになった。だから今はスペインのじんこうの10%以上は、外国人労働者(移民)だ。スペインの人口は、やく4600万0000人位で、そのうち外国人労働者(移民)は、500万0000人以上だろう。スペインは、この10年くらいで、まちのあちこちで外国人労働者を見かけるようになった。最近では東ヨーロッパのルーマニアからの移民労働者が増えている。昔からスペインは旧植民地の南アメリカとの人の行き来が多かったが、南アメリカからの出稼ぎ労働者が増えてきた。スペインも国際的になったもんだ。 自分には日本人としてあんまり差別を感じたことはないが、自分が差別されるのに鈍感なのかも知れないが、外国人としてではなく、スペインの住民としてのびのびと生活している。スペイン人には、個性豊かな人が多いので、外国人としての区別が個性として働くのかもしれないけれど。スペインは、大陸なので、性格的に大座っぱな人が多い。島国の日本のように、手先の器用な文化は少ない。悪く言えばちゃらんぽらんな人が多い。好い加減なことをする人が多い。大雑把。細かいことは、苦手。仕事も好い加減なことをする人が多い。お客としては、困ることが多い。きちんと仕事をしてくれないので、不良品、不良サービスがけっこうある。だからいつでもきちんと自分で物事を確認する癖がつく。他人を信用できないので。店に行っても、お釣りは必ず自分で確かめる。間違っていることが多い。商品のバーコードがなかった昔は、よく計算の合計や、お釣りを間違えられた。わざと間違えてお釣りを誤魔化す輩もいた。外国人観光客とみると、わざと高い値段を吹っ掛けて、ぼる奴も居るけど。商品の値段を金録機(レジスター)に入力するのは、けっこう間違える。いい加減な人が多いから、スペインの経済はぎくしゃく進む。ちんたら経済発展だ。でも日本のように経済疾走(経済暴走に近い?)しないので、人間に取っては、強制労働しなくてすむ?しっちゃかめっちゃ過重労働しなくてすむ?人が扱き働くことは、日本よりはすくない?労働組合もけっこう強いし、けっこうストライキはするし、労働権利意識も強いし、労働者が日本よりは大切にされていると思う。まあ気候の良い地中海岸のラテンてきいい加減さ、陽気さが、過重労働から免れさせているのかもしれない。
べつの理由は自分の仕事は"大道芸人"であることだろう。いわゆる自由業?、自営業? 通りの隅に立って、音楽を演奏していて、通行人の投げ銭でお金を稼いでいる。スペイン人は、大道芸人に慣れているので、けっこうお金を入れてくれる。日本人は、心付け(チップ)をあげるのに慣れていないし、ケチだし、大道芸人にとっては悪いお客だ。他の大道芸人から、日本人は経済先進国で金持ちな国なのに、大道芸人にお金を入れてくれないと文句をいわれる。それで日本人は心付け(チップ)をやる習慣がないから、大道芸人にはお金をやる習慣がないのだと答えている。それに大部分の日本人は、物質主義で、物では無い文化や芸術や音楽や絵画や大道芸にはお金を出す価値を認めないのだとも答える。スペインにも物質主義民がいるけど、日本ほどには、酷く(ひどく)はないと思う。まあ、心付け(チップ)をあげる習慣がないのが、ほとんどだろうけど。反対に、多分華僑(在外中国人:中華人民共和国ではない)のひとは、欧州のあちこちで大道芸人をやっていると、数は少ないけれど、ほとんどお金を入れてくれる。やっぱり彼らは、外国で苦労しているに違いないだろうから。俺がアジア人で、中国人のような顔をしているからかな?でも彼らは俺が日本人と分かるだろう。やっぱり外国で苦労している人は、やさしいな! やっぱり外国で苦労していない在日日本人は、つめたいな! 日本人でも大道芸人にお金をくれるのは、外国に住んで苦労している人が多い。在日日本人は、大道芸人にとっては、だめだ。価値がない。お金を入れてくれないから。 大道芸は、人がけっこう通る所で、もっぱら街の中心の歩道地帯で、その街の市長が進歩派で、大道芸を禁止していない街でやる。だいたいその街の市長が保守派だと自治体警察が来て、大道芸を止めさせられる。例外もあるけど。スペインでは、だいたい、朝は午前10:00から午後14:00までやり、夕方は17:30から21:00から夏の場合は22:00ごろまで大道芸をやる。スペインの特徴は、昼休みの時間が長い事にある。ふつう14:00から17:00ごろまで昼休みだ。学校でも、しごとでも 、昼飯はいったんふつう家に帰って食う。フランス や ドイツ では、09:00から12:00までと13:00から17:00までくらいだ。昼休みが短いからこうなる。夏以外は、店が締まる17:00以降は通りには人がいなくなる。冬は街は17:00以降はゴーストタウンになる。だから夏以外は、17:00いこうは、通りに人がいないので、大道芸をやってもしょうがない。もちろん寒くない夏には夜遅くまで人が絶えないから、大道芸をやっている。観光地も大道芸はだめだ。大道商人がおおいからかもしれない。大道商人は、店にとっては、競争相手になるので、困り者。だから警察を呼んで大道商人を排除する。それでついでに大道芸人もはいじょするのかな?大都市近郊のちいさな中くらいな街が良い。大都市は競争が激しくて、大道芸人がうじゃうじゃ居るので、よくない。人びとも大都市は擦れっ枯らしが多い。大都市は人を麻痺させる。大都市は、ひとを非人間化する。感覚が麻痺する。大都市は人が多すぎて、神経がまいってしまう。大都市は心が疲れる。心がイライラする。人が多すぎると、感覚が鈍ってしまう。中都市や小都市が良い。大道芸人は、住民の心の温度計かもしれない。それでも大都市のバルセロナでは、大道芸人にお金を入れてくれる人がまだ居る。少ないけれど。大部分のひとは、お金をくれない。でもスペイン人は、表で過ごす時間が多いので、大道芸人に慣れている。大道芸人は通りで、表で働いている。スペイン人も、大道芸人も、共通な所がある。大道芸人も、スペイン人も、同調している。 スペインに住んでいる日本人は、スペイン人が嫌いな人が多い。やっぱり、日本人と違って、几帳面でないし、いいかげんだし、約束は守らないし、嘘はつくし、知り合いから物を盗むし、汚いヤツが多い。さい疑心が強いし、人をすぐ疑うし、正直でないし、でもそれは、人間臭くて、お高く留まっているフランス人よりは、愛嬌があるとおもう 。なんだかスペイン人の良さは、人間らしいことだろう。人間が労働機械のようになってしまっている現代では、人間臭くて面白いと思う。

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